(3)霊的真理の普及活動(伝道)

――全人類に対する利他愛の実践

これまで私たちの周りの人々に対する利他愛の実践について見てきました。今から見ていく霊的真理の普及活動、すなわち伝道は、全人類を対象とした利他愛の実践です。私たちは霊的真理の普及活動に誠心誠意を尽くして取り組むことで、全人類を愛し、自らの霊的成長を促すことができるようになります。

こうした意味で伝道は、まさに「最高の利他愛の実践」と言えます。

霊的真理の普及活動は、最高の人類愛の実践

人間にとって一番重要なことは霊的成長です。その霊的成長は「霊的真理(神の摂理)」にそった実践の努力を通して可能になります。こうした点を考えると、いまだ霊的真理を知らない人々に真理を伝えることは、人間に対する最高の愛を実践していることになります。相手に永遠の幸福に至る道を示し、真の霊的救いをもたらすことができるからです。利他愛は他人に対する無償の行為ですが、「霊的真理の伝道」は目の前の人間の次元を超えて、全人類を対象とした最も次元の高い利他愛の実践・全人類に対する究極の奉仕活動となるのです。

目の前の一人の人間に霊的真理を手渡すことは、実は地球人類の中の一人に真理を伝えることを意味しています。それは地球人類全体を対象としたスケールの大きな利他愛の実践・人類愛の実践そのものなのです。霊界人が地球人類を救済するために総力を挙げて働きかけている純粋な利他愛を、地上レベルで展開していることになるのです。

こうした意味で「霊的真理の普及活動」は、最高の利他愛の実践・最高の人類愛の実践と言えます。そしてそれに携わることができるのは、先に真理を手にした“スピリチュアリスト”だけなのです。「最高の人類愛の実践に携わることができる」という点で、スピリチュアリストは誰にも真似のできない恵まれた立場を与えられているのです。

時期のきた人との出会いを待つ

霊的真理の普及活動(伝道)が最高の人類愛の実践であるとしても、誰かれ構わずやみくもに真理を押しつけるようなことをしてはなりません。真理を受け入れることができる「時期のきた人に手渡す」――すなわち真理に関心を持ち、自分の方から求めてくる人間に真理を伝えるというのが正しい伝道の在り方です。

ある人が、それまでの苦労を通して真理を受け入れられるレベルにまで霊的に向上すると、本人の守護霊や背後霊が導いて、私たちと出会うように仕向けてくれます。したがって私たちは、そのチャンスを逃さないように常に気を配ることが必要となります。

これはと思った人には、とりあえず霊的真理についての話をしてみます。本当に時期のきた人なら、それだけで目が覚めるような反応を示すはずです。少し話をしてみて全く反応がなかったり、拒否するような場合は、その人にはまだ時期がきていないと判断できます。そのようなときには、いずれ真理を受け入れられる時期がくることを祈って、それ以上は無理に押さないようにします。

霊的真理の種きに徹する

私たちがなすべき「霊的真理の伝道」はここまで、ということです。相手が真理によい反応を示すと、ついつい過大な期待をしてしまいがちですが、その後のことはすべて本人に任せなければなりません。手にした真理を活用するかしないか、真理に対する理解を深めていくかどうかは、ひとえに本人の責任であり、他人が干渉することではないからです。私たちの役割は、時期のきた人に真理を伝えるところまでです。霊界の人々によって霊的真理のある場所に導かれてきた相手に対して、真理を手渡すことが役目なのです。

私たちがなすべき愛の行為は――「一人でも多くの時期のきた人に真理を伝える」ということです。こうした形での霊的真理の“種蒔き”が、スピリチュアリズムの伝道です。無理やり真理を押し付けたり、自分が教育して引き上げようなどといった自己流のやり方をしてはなりません。時期のきた人との出会いはなかなかやってきませんが、辛抱強く祈り続け、霊界の人々の導きを信じて歩む中で、いつかきっとそうしたチャンスが訪れるようになるものなのです。

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