霊訓〈完訳・上〉
本書の情報
- The Spirit Teachings
- ステイントン・モーゼス(著)
- 近藤千雄(訳)
- 平成10年5月1日発行
- 225ページ
- ISBN:978-4-901627-07-8
本書について
霊界側と、霊媒の牧師モーゼスとの激しい論争の中から、教訓的な内容を選びまとめたもの。スピリチュアリズム史上、第一級の霊界通信で“霊訓(霊の教え)中の霊訓”――“スピリチュアリズムのバイブル”と言われています。
霊訓(完訳・上)、霊訓(完訳・下)は、1985年に国書刊行会から出版され、その後絶版となっていた『世界心霊宝典』全5巻の一冊「霊訓」の本文に加筆訂正を施した復刻版。
目次
各節の内容
- 序論
- 自動書記について
- 文体の特徴
- 通信霊について
- 通信が来る時の状況
- 霊媒による脚色の問題
- 霊媒が意志を行使できる限界
- インペレーター霊の使命
- 著者モーゼスの意図
- 1節
- 新しい霊的真理普及の時代
- これを阻止せんとする勢力の存在
- 神の啓示
- その進歩的連続性
- 人間による歪曲
- 破邪と顕正
- 背後霊とは
- 地上に戻ってくる霊
- 邪霊集団とその働き
- 悪とは
- 地上時代の性格の存続
- 個性の発達
- 死後その霊性に相応しい境涯に落着く
- 悪魔
- 2節
- 真の博愛主義者
- 真の哲学者
- 永遠の生命
- 神
- 善と悪との葛藤
- 戦死霊、自殺霊、死刑霊の影響
- 犯罪人の扱い方の問題点
- 集団収容と絞首刑の弊害
- 更生を目的とした処罰
- 死刑は復讐心を増幅させる
- 神の認識の誤り
- 慈悲と愛
- 新しい霊的福音の必要性
- 3節
- 筆記の激しさによる著者の頭痛
- その説明
- 現行法律の欠陥
- 霊的知識の欠如
- 地縛霊
- 早世した霊の得失
- 体験と試練の必要性
- “動”の世界と“静”の世界
- 宇宙の内的世界の分類と地上生活の位置
- 悪の世界への堕落
- 極悪霊のたどる運命
- イエスの述べた“赦し難き罪”とは
- 4節
- 作曲家アーンに関する詳細な記述
- 霊の情報入手方法
- その実験
- 5節
- 霊的能力の種類
- インスピレーションを受けるための条件
- ドグマと偏見と懐疑と不安が難敵
- イエスに見る理想の人間像
- 人間に完全は不可能
- 瞑想のための魂の個室を設けよ
- 6節
- ダービーによる悪影響
- 祭日の功罪
- 通信を可能にする条件と不可能にする条件
- 極端な節制の弊害
- 中庸こそ大切
- 死後の結婚の絆
- 進歩の法則と親和力の法則
- 通信内容に矛盾の生じる原因
- 7節
- 新プラトン主義
- スーフィズム
- 霊的真理の普及を妨げるもの
- 似非神学者
- 似非科学者
- 先入的ドグマによる偏見
- 宗教の名に値するもの
- 理性こそ最高の指針
- 8節
- 著者の信仰上の遍歴
- 宗教の二面性
- 神とは
- 神と人間
- 理性なき信仰
- 派閥主義
- 賞と罰
- 神の絶対的公正
- 神は哀れむが情けはかけず
- 人間としての生活規範
- 神と同胞と自己への責務
- 9節
- 著者の反論
- 宗教的夾雑物
- 贖罪説について
- 再び著者の反論
- 署名に十字架を冠する理由
- バイブルは人間的産物
- 字句に絶対性はあらず
- 神の概念の発達
- 啓示の信頼性は霊媒の受容度による
- バイブルは誤謬だらけ。故に新しい霊的啓示と衝突するのは当然
- 霊団による思想上の指導方法
- 十字架の真の意味
- キリストの使命と霊団の使命は同一
- 10節
- 再び著者による反論
- 回答
- キリストが受けた反論との比較
- 新しい真理は反撃に遭う宿命をもつ
- 神学的ドグマの誤りの指摘
- 宇宙は不変の摂理に支配される
- 真理探求と向上の中に真の幸福がある
- 11節
- 霊団による著者への支配の強化
- 著者によるキリスト教の弁護
- 回答
- 正直な疑問は無批判の信仰に勝る
- 絶対的証拠にも限界
- “果実によって木を知るべし”
- 人間的見解は無価値
- 宗教は単純素朴なもの
- 真理は一個人一宗教の占有物にあらず
- アテノドラスからアキリーニに至る真理の系譜
- 霊同士の見解の相違は説き方の相違
- 霊団による段階的思想操作
- インペレーター霊団は神の計画遂行のために派遣された多くの霊団の一つ
- 啓示の源は一つ
- 神は真理を提供するのみ
- その諾否は各自の理性的判断と自由意志に任される
- イエス・キリストの位置づけ
- 12節
- 著者の苦衷と不信
- 回答
- 根源的過ちは神と人間との関わりについての誤解
- 悪魔
- 邪霊は自らが招く
- 13節
- 再び著者の反論と苦衷の開陳
- 回答
- 忍耐と祈りの必要性
- 祈りとは
- 霊側から観た祈りの効用
- インペレーター、著者を叱咤する
- 死せる過去より生ける未来に目を向けよ
- 新しい真理に対する世間の態度
- 14節
- 目に見えざる師を信ずることの困難さ
- 知的難問との葛藤
- 著者がたどり着いた結論
- スピリチュアリズムに関する著者の見解
- 回答
- “スピリチュアリズムは神の声”
- 交霊は科学を超えた法則が支配
- 霊媒の管理の不徹底
- 15節
- スピリチュアリズムの宗教性
- 絶対的真理は存在せず
- “最後の審判”は無し
- 罪はそれ自らの中に罰を含み、犯した瞬間より責任を求める
- キリスト教的天国地獄観を論駁
- 交霊現象に関する誤解を正す
- 悪とは
- スピリチュアリズムは地球規模の啓示
- 16節
- これまでの霊信の総括
- 恐怖を吹き込む教義は魂を萎縮させる
- 宗派の別は些細な問題
- どの宗教にも真理と誤謬が混在する
- 真理を独占する宗教は皆無
- キリスト教神学は諸悪の根源
- キリストの福音は生命の不滅性の証明
- それが宗教の根幹
- 17節
- 著者の不満と要望
- 拒絶とその理由
- これまでの霊訓の復習
- 著者に反省を求めるために霊団の一時総引き上げを示唆
- 数学的正確さをもつ証拠は提供不可能
- キリストの“私と父は一つである”の真意
- 著者の旅行先での霊信
- 性急な要求は事を損ねる
- 猜疑心の及ぼす影響
- 著者の忍耐と理性的判断を重ねて要請
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