(1)守護霊

……地上人の個人指導霊

どのような人間にも、必ず一人の守護霊が付いている

受胎の瞬間から死を迎えるまで、地上人には必ず一人の「守護霊」が付き添います。また死後においても、その関係が続くことがあります。地上人の中で、この守護霊のいない人間はいません。どのような人にも、必ず一人の守護霊が付いています。

守護霊は、親が我が子を見守るように、深い愛情を持って献身的に私たち地上人を助け導いてくれるのです。

守護霊の使命

守護霊は、地上人の運命をあらかじめ知っています。守護霊は霊界において、上層の指導霊から地上人の守護霊になることを要請されます。そして自分が担当する人間のカルマや人生行路を理解したうえで、守護霊としての任務を引き受けることになります。

守護霊は、地上人の霊的成長のために可能なかぎりの指導と援助をします。そうした行為を通して、自らも霊的成長の道を歩むことになるのです。地上人を助けることによって自分のカルマ(前世でつくった悪い因縁)を切ったり、霊的成長の未熟な部分の埋め合わせをすることになります。

守護霊と地上人の霊性レベルの一致

守護霊は多くの場合、同一類魂のメンバーです『スピリチュアリズム入門』の「類魂」についての項を参照)。深い霊的親和性で結ばれている一人のメンバーが、地上に再生する仲間の霊(人間)の援助と導きをするために守護霊として任命されるのです。同一類魂のメンバーであるということは、双方の霊的成長レベルが等しいということです。この事実は、霊的成長レベルの高い地上人には霊性の高い霊が守護霊となり、霊的成長レベルの低い人間にはそれ相応の未熟な霊が守護霊となる、ということを意味します。

これまで日本のスピリチュアリズムでは、守護霊は四~五百年前の先祖の中から選ばれると言われてきましたが、血縁者が守護霊になるケースは稀です。守護霊は血縁関係によって決められるものではありません。“霊的親和性”――すなわち「霊的成長レベル」や「カルマ清算」という純粋な霊的要因によって決められるため、大半が血縁的には関係のない霊が守護霊となります。

ここで大切なことは、守護霊と地上人が同じ霊的成長レベルであっても、守護霊は肉体を持っていないため、霊的視野や認識能力は地上人とは比べものにならないということです。霊的意識においては、守護霊と地上人では大人と子供ほどの違いがあります。その意味で「守護霊」は、私たちにとってまさに“霊的先輩”と言えるのです。

守護霊の純粋な利他愛

守護霊が地上人に寄せる思い・愛情は、地上のいかなる人間関係における愛よりも深くて純粋です。何の見返りも求めずに、ただひたすら地上人の霊的成長を願って最善の努力を続けます。地上世界にはめったにないような純粋な利他愛で、地上人を導いているのです。

私たちは、常に守護霊によって最高の愛で愛されています。地上世界で独りぼっちの人間はいません。誰からも愛されず、忘れ去られているという人間は存在しません。宇宙に遍在する神の愛は、この守護霊を通じて地上人に届けられるようになっています。守護霊は神の代理者として、地上人に「本当の愛(神の愛・利他愛)」を注いでくれているのです。

守護霊の苦労と困難

守護霊は、地上人が道を外れないように常に最大限の援助と導きをします。インスピレーションを与えて地上人の心に善い思いを持たせたり、悪霊の妨害や侵入から守ったりします。また霊的エネルギーを注いで活力を与えたり、癒しをもたらしたりします。

その一方で、地上人が「因果の法則(カルマの法則)」によって苦しみを体験しなければならないときには、苦しむ我が子を前にした親の心情で見守ることになります。地上人生で霊的成長をなすためには、苦しみの体験を通してカルマを清算しなければなりません。そうした場合は、いかに愛情があっても直接、手出しをすることは許されません。守護霊は、苦しむ本人よりも辛い思いを我慢して地上人の成長を見守るのです。

肉体をまとった地上人は霊的感性を失っているため、物欲や肉欲の誘惑に簡単に負け“低級霊”を自ら呼び寄せるようなことをしてしまいます。時には心が、完全に“邪悪霊”に支配されてしまうこともあります。そうしたときには守護霊は、もはや援助の手を差し伸べることはできなくなります。仕方なくいったん手を引き、低級霊のなすがままにさせ、地上人に苦しみの時がくるのを待つのです。苦しみの中で反省の念が湧き出るのを、じっと待ち続けるのです。地上人の内に反省心が呼び戻され、低級霊との縁が切れて向上心が芽生えるようになると、守護霊は再び援助を開始します。どのような時でも守護霊は、決して地上人を見捨てることはありません。

守護霊の身元にこだわる愚かしさ

よく「自分の守護霊は誰か?」と関心を持つ人がいますが、守護霊の身元を知る必要は全くありません。守護霊の名前や身元に固執する心の奥には、強いエゴ性が潜んでいます。自分の守護霊が立派な人間であってほしい、有名人であってほしいという願望は、霊的無知のなせるわざです。

テレビなどで霊能者が他人の守護霊を指摘することがありますが、そのほとんどが何の根拠もない作り話でありデタラメです。人間は死ねば、自分の守護霊が誰であったのかを確実に知ることができるようになります。守護霊が類魂のメンバーである場合には、昔からの親しい仲間であったことを思い出すようになります。

地上人にとって大切なことは、守護霊の身元を知ることではありません。守護霊が今、深い愛情で自分を見守り導いてくれているという事実を自覚することです。それを意識することによって守護霊との“霊的絆”が強化され、その分だけ守護霊は、いっそう働きかけやすくなるのです。

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