(1)心霊現象・交霊会における低級霊の暗躍

心霊現象にとらわれることの危険性

心霊現象は一般大衆にとって驚き以外の何ものでもなく、人々はそれを引き起こす人間(霊能者)を無条件に恐れあがめるようになります。しかし心霊現象は、サイキック能力(超能力)さえあれば人格性の劣る人間であっても演出できるものなのです。また低級霊を引き寄せることによっても心霊現象の現出は可能となります。

これまで心霊現象は、しばしば金儲けや特定の人間のカリスマ確立のために悪用されてきました。そして現在もメディアを用いて、こうした不正が盛んに行われています。多くの場合、心霊現象が地上の人間に真実の利益(霊的成長)をもたらすことはありません。それどころか反対に人間の醜さを増幅させるような結果を招いています。

心霊現象に関するもう一つの問題点は、低級霊や邪悪霊のイタズラやカラカイに利用されるようになるということです。地上人が低俗な好奇心にとらわれると、たちまち霊界の低級霊を引き寄せるようになります。心霊現象に興味を持ち過ぎると邪悪霊を呼び寄せ、自らをその餌食えじきとして提供することになってしまうのです。

交霊会における霊の見極め

世の中には、交霊会に異常な関心を示す人間がいます。もし皆さんの身近な人が、「霊能者に会いに行って他界者からのメッセージを受けたい!」と考えているなら、「霊能者を通して出てくる霊の大半が低級霊・邪悪霊である」ということを教えてあげてください。

低級霊は、初めからその正体を現すことはありません。低級霊は地上の質問者の考えを読み取り、本人の希望にそったそれらしいストーリーをつくり上げます。時には高級霊の言葉を借用してもっともらしいことを語ったり、いかにも聖人であるかのような尊大なポーズをとることもあります。ただし、そうした偽りのポーズを長時間とり続けることはできず、やがてイライラして感情的になり、態度も豹変ひょうへんして本性を現すようになります。

低級霊に騙されないためには「霊的真理」に基づくさまざまな質問を、霊や霊能者に投げかけてみることです。もし低級霊でないなら、真理に反したような返事をすることはありませんし、どのような質問にもかんしゃくを起こさずに忍耐強く丁寧に答えるはずです。決して上から臨んで見下すような傲慢ごうまんな態度をとることはなく、常に謙虚さを保っています。

こうした点が霊や霊能者の品定めをするうえでのポイントですが、本当に低級霊を見破ることができるのは、霊的真理を正しく理解し、日頃から霊主肉従の努力をしている人間に限られます。そうした人は、初めから霊能者や霊能力といったものに取り立てて関心を持つようなことはありませんし、意味なく近づいたりもしません。心霊現象や交霊会にいつまでも強い好奇心を持ち続けるということ自体が、その人間が霊的に未熟であることを示しています。そうした人間は当然の結果として低級霊に翻弄され、本来は必要のない苦しみを受けるようになるのです。

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